現物給与の非課税限度額 早見表【2026年4月改正対応】——通勤手当・食事・社宅はいくらまで?

現物給与の非課税限度額 早見表(2026年4月改正対応)のプレビュー
従業員にまかないを出す、社宅を貸す、マイカー通勤者に通勤手当を支給する——会社が従業員に現金以外の形で与える経済的利益は「現物給与」と呼ばれ、原則として給与課税の対象です。ただし一定の非課税の取扱いがあり、2026年(令和8年)4月にその一部が大きく見直されました。食事の非課税限度額は昭和59年以来42年間据え置かれていた月3,500円から7,500円へ倍増。マイカー通勤の非課税限度額は令和7年4月と令和8年4月の2段階で引き上げられ(令和7年分は同年11月公布の政令による遡及適用)、駐車場等の料金を加算できる枠も新設されました。検索して出てくる解説や昔つくった社内規程の多くはまだ古い数字のままです。この記事では改正後の限度額を早見表に整理し、所得税・社会保険・消費税で扱いが三者三様になる落とし穴まで解説します。

Principle

目次

「現物給与」は原則課税——非課税は例外

給与所得の収入金額には、金銭だけでなく「金銭以外の物又は権利その他経済的な利益」も含まれます(所得税法36条1項)。そのうえで、①職務の性質上やむを得ないもの(制服など)、②少額で強いて課税しないもの(一定額までの食事補助など)、③政策的に非課税とされたもの(通勤手当など)に限って非課税の取扱いがあります。通勤手当(所得税法9条1項5号)や制服(同6号)は法令上の非課税ですが、食事・社宅・社員旅行・永年勤続表彰は通達による「課税しなくて差し支えない」取扱いです。要件を外れると給与として源泉徴収が必要になり、税務調査で矢面に立つのは従業員ではなく源泉徴収義務者である会社です。

Quick Reference

現物給与の非課税限度額 まとめ早見表

同じ現物給与でも、所得税・社会保険・消費税で結論が違う 所得税(非課税の要件) 社会保険(報酬に入るか) 消費税(課税仕入れか) 通勤手当食事社宅 限度額まで非課税電車15万/マイカー距離別 全額が報酬に算入非課税でも保険料は上がる 通常必要な範囲は課税仕入れ所得税の限度額超過部分も含む 本人1/2以上負担+会社負担月7,500円(税抜)以下 本人負担が告示価額の2/3以上なら報酬に算入しない(分母も違う) 弁当の購入=課税仕入れ本人からの徴収額=課税売上げ 賃貸料相当額の50%以上を徴収(役員・小規模住宅は全額) 告示価額(1㎡×総面積)−徴収額R8.10.1から算出方法が変更 家賃=非課税仕入れ(控除不可)徴収額=非課税売上げ

「所得税で非課税だから何もしなくていい」は3つのうち1つしか見ていない

現物給与などの所得税の非課税限度額 まとめ(2026年4月以降に支給するものに適用される基準)
項目 非課税の上限・条件 要件を外れた場合 直近の改正
通勤手当(電車・バス) 合理的な経路の定期代など。月15万円まで 超過分が給与課税 変更なし
通勤手当(マイカー・自転車) 片道距離に応じ月4,200円〜66,400円(下表) 超過分が給与課税 令和7年4月・令和8年4月の2段階引き上げ
一定の駐車場等の料金を含む通勤手当 距離別限度額に月5,000円を上限として加算(要件あり) 超過分が給与課税 令和8年4月新設
食事の支給(まかない・弁当・社食) 本人が価額の半分以上を負担し、かつ会社負担が月7,500円(税抜)以下 会社負担額の全額が給与課税 3,500円→7,500円(昭和59年以来の引き上げ)
残業・宿日直時の食事(現物) 無料でも非課税 変更なし
深夜勤務者の夜食代(現金) 1食650円(税抜)以下 給与課税 300円→650円
社宅・寮(従業員) 「賃貸料相当額」の50%以上を本人から徴収 差額が給与課税 変更なし
社宅(役員・小規模住宅) 「賃貸料相当額」の全額を本人から徴収 差額が給与課税 変更なし

※慶弔見舞金・制服・健康診断・社員旅行などは後半の「その他の現物給与」参照。社会保険・消費税の扱いは「税と社会保険・消費税のズレ」参照。

Commuting Allowance

通勤手当——1年で2回動いた。規程が古いままの会社が多い

電車・バス通勤は「最も経済的かつ合理的な経路」の定期代等が月15万円まで非課税です(所得税法9条1項5号)。新幹線通勤も経路が合理的であれば特急料金まで対象、グリーン料金は対象外。ここは改正なし。動いたのはマイカー・自転車通勤の距離別限度額です。

マイカー通勤の非課税限度額——3つの期間で表が違う 6万円4.5万3万1.5万 0km102535455565758595km〜 令和8年4月〜 新設4区分 45,70052,70059,60066,400 38,700 31,600(55km以上一律) 令和8年4月〜(現行)令和7年4月〜令和8年3月令和7年3月以前 片道2km未満は全額課税。令和7年4月〜令和8年3月と令和8年4月〜は55km未満の金額が同じで、違いは65km以上の細分化だけ

令和8年4月に変わったのは65km以上だけ。55〜65kmの38,700円は令和7年4月支給分から変わっていない

マイカー・自転車通勤者の非課税限度額(月額)。支給日がどの期間に属するかで表を選ぶ。太字は令和8年4月改正で新設された区分
片道の通勤距離 令和8年4月〜 令和7年4月〜令和8年3月 令和7年3月以前
2km未満 全額課税 全額課税 全額課税
2km以上10km未満 4,200円 4,200円 4,200円
10km以上15km未満 7,300円 7,300円 7,100円
15km以上25km未満 13,500円 13,500円 12,900円
25km以上35km未満 19,700円 19,700円 18,700円
35km以上45km未満 25,900円 25,900円 24,400円
45km以上55km未満 32,300円 32,300円 28,000円
55km以上65km未満 38,700円 38,700円(55km以上一律) 31,600円(55km以上一律)
65km以上75km未満 45,700円
75km以上85km未満 52,700円
85km以上95km未満 59,600円
95km以上 66,400円
  • 改正の経緯:①令和7年11月19日公布の政令で11年ぶりに限度額が引き上げられ、令和7年4月1日以後に支払われるべき通勤手当に遡って適用(令和7年分は年末調整で精算)。②令和8年度税制改正で、55km以上一律だった区分が65km・75km・85km・95km以上に細分化され、令和8年4月1日以後に支払われるべき通勤手当から適用。令和7年分の源泉徴収票の訂正や令和8年1〜3月支給分の確認には真ん中の列を使います。
  • 駐車場等の料金の加算枠(令和8年4月新設):片道2km以上のマイカー等通勤者について、勤務先周辺や通勤で利用する駅・停留所周辺の一定の駐車場等の料金相当額を、距離別限度額に月5,000円を上限として加算できます。自宅付近の駐車場は対象外。「駐車場代を月5,000円まで払えば非課税」という独立した枠ではなく、通勤手当の限度額への加算枠です。
  • 電車・バスとマイカーの併用は合算で月15万円が上限。徒歩通勤者への「通勤手当」は全額課税。所得税で非課税でも、社会保険では通勤手当は全額「報酬」です(後述)。
詳しく見る:在宅勤務と定期代、源泉徴収票への書き方

在宅勤務との併用:出社が週2日なのに1か月定期代を満額支給し続けている場合、実費との差額が「通勤に通常必要」と言えるかが論点になります。出社日数に応じた実費精算(回数券・IC実費)に切り替えるか、規程で支給基準を明記しておくのが安全です。限度額が上がった今は規程を見直す好機です。

源泉徴収票:非課税の通勤手当は源泉徴収票の「支払金額」に含めません。限度額を超えた部分(給与課税分)は含めます。令和7年分について改正前の限度額で課税していた会社は、年末調整の再計算と源泉徴収票の記載を確認してください。

Meals

食事の支給——昭和59年以来の倍増。「現金はダメ」が最大の落とし穴

  1. 役員・従業員本人が、食事の価額の半分以上を負担していること
  2. 会社の負担額(食事の価額−本人負担額)が月7,500円以下であること(両方必要)

この7,500円は、昭和59年以来42年間据え置かれていた3,500円が2026年(令和8年)4月1日以後に支給する食事から倍増したものです。深夜勤務者に夜食を現物で出せない場合の現金支給の枠も、1食300円以下から650円(税抜)以下に引き上げられました。7,500円の判定は消費税等を除いた金額で行い、その際10円未満の端数は切り捨てます。要件を外れると限度超過分ではなく会社負担額の全額が給与課税——「超えた分だけ課税」と誤解している解説が多い論点です。

  • 「食事手当」として現金を渡すと全額課税(唯一の例外が深夜勤務者の夜食代1食650円以下)。残業・宿日直のときに出す食事(現物)は無料でも課税されません。
  • 通勤手当は現金でも非課税なのに、食事は現物でなければ非課税になりません。同じ「手当」でも扱いが真逆——ここが現物給与の分かりにくさの核心です。
詳しく見る:計算例(非課税になる例・全額課税になる例)、食事の価額の評価

非課税になる例:1食500円(税抜)の仕出し弁当を月20日支給(価額10,000円)し、本人から月5,000円徴収。①本人負担は半分以上、②会社負担5,000円は7,500円以下で全額非課税。旧制度(3,500円)では会社負担5,000円が枠を超えて全額課税だったケースで、改正で設計の自由度が大きく広がりました。

全額課税になる例:月の食事の価額13,000円・本人負担6,000円。本人の負担割合が46%で半分未満のため、差額7,000円がまるごと給与課税です。

食事の価額の評価:仕出し弁当などは業者に支払う金額、社員食堂などで会社が調理して支給する場合は食材費・調味料費などの直接費の合計。いずれも消費税等を除いた金額で判定し、10円未満の端数は切り捨てます(国税庁No.2594)。

Company Housing

社宅——「家賃の半分」ルールは従業員だけ。役員に使うと事故

社宅でいくら徴収すれば課税されないか——立場で4パターン 賃貸料相当額(月)= 建物の課税標準額×0.2% + 12円×(床面積㎡÷3.3)+ 敷地の課税標準額×0.22% 例:建物800万円・敷地300万円・66㎡ → 16,000+240+6,600 = 22,840円(借上げ家賃15万円でもこの額) 従業員 賃貸料相当額の 50%以上 例:11,420円以上 職務上やむを得ない貸与は無償可 役員・小規模住宅 賃貸料相当額の 全額 例:22,840円 30年以下132㎡/30年超99㎡以下 役員・小規模でない 自社所有:算式による額 (建物×12%※+敷地×6%)÷12 借上げ:家賃の50%と算式の いずれか多い方 例:95,000円 > 75,000円 (同じ課税標準の場合) ※耐用年数30年超は10% 豪華社宅 床面積240㎡超など 時価 (通常支払うべき使用料) 240㎡以下でもプール等があれば該当 徴収不足の差額は「役員給与」——定期同額給与から外れて法人税でも損金不算入になり得る 現金の「住宅手当」は全額課税。国税庁 No.2597(使用人)・No.2600(役員)

「家賃の半分を天引き」は従業員向けの発想。役員は算式で計算し直さないと差額が役員給与になる

建物の課税標準額800万円・敷地(持分)300万円・床面積66㎡のマンションなら、賃貸料相当額は16,000円+240円+6,600円=月22,840円。実際の家賃が15万円の借上げ社宅でも算式で計算するため2万円台になることが珍しくありません。ここからが従業員と役員の分かれ道です。

上の計算例(賃貸料相当額22,840円・借上げ家賃15万円・66㎡)の場合に、給与課税されないために必要な本人負担額
立場 給与課税されないために本人から徴収すべき額 この例では
従業員 賃貸料相当額の50%以上 11,420円以上
役員(小規模住宅) 賃貸料相当額の全額 22,840円
役員(小規模でない借上げ社宅) 会社支払家賃の50%と、自社所有の場合の算式による額のいずれか多い方 —(この例の66㎡は小規模住宅に該当するため対象外。下の注記参照)

※小規模でない住宅(法定耐用年数30年以下で132㎡超、30年超で99㎡超)は算式が変わります。上と同じ課税標準額(建物800万円・敷地300万円)なら、自社所有の算式{(建物×12%+敷地×6%)÷12}による額は95,000円(耐用年数30年超は10%で81,667円)となり、家賃の50%(75,000円)より多いため、95,000円を徴収しないと差額が役員給与になります。「家賃の半分を天引きしておけば大丈夫」が最も危ないパターンです。

  • 従業員向けの「50%ルール」を役員にそのまま使っている例が非常に多い。役員(小規模住宅)は全額徴収が必要で、本人負担が不足すると差額が役員給与として扱われ、法人税上も定期同額給与との関係で損金算入に影響し得ます。
  • 看守・守衛・住み込みの使用人など、職務の遂行上やむを得ない必要に基づいて社宅を貸与する場合は、無償でも給与課税されません(所得税基本通達9-9)。「福利厚生として良い部屋を安く貸す」ものは該当しません。
  • 社宅を貸す代わりに「住宅手当」を現金で渡すと全額課税。食事と同じく、現物と現金で扱いが真逆になります。
詳しく見る:小規模住宅の判定、課税標準額の入手方法、「家賃の半額天引き」の見直し

小規模な住宅の判定:建物の法定耐用年数30年以下なら床面積132㎡以下、30年超なら99㎡以下(区分所有は共用部分を按分して加えた床面積で判定)。床面積240㎡超や、240㎡以下でもプール等の設備がある「豪華社宅」は算式が使えず時価になります。詳細は国税庁No.2600「役員に社宅などを貸したとき」

固定資産税の課税標準額:物件所有者から資料の提供を受けるのが基本です。借家人は市区町村で固定資産課税台帳の閲覧等を求めることができますが(地方税法382条の2)、賃貸借契約書の提示など手続は自治体ごとに異なります。

算式と「家賃の50%」は一致しない:従業員社宅で「家賃の半額を天引き」と機械的に設定している場合、算式の方が低くなるケースでは徴収額を下げて従業員の実質手取りを増やせます。逆に役員では上の注記のとおり、家賃の50%では足りないことがあります。

Other Benefits

その他の現物給与——非課税になる主な条件

その他の主な現物給与と、給与課税されないための条件の概要(個別の要件は国税庁タックスアンサー等を参照)
項目 非課税になる主な条件
慶弔見舞金 社会通念上相当な金額(結婚祝・香典・傷病見舞金など)
制服・作業服 職務上着用が必要なもの(所得税法9条1項6号)
健康診断 全員を対象とする通常の健診費用
社員旅行 4泊5日以内(海外は現地4泊5日)・参加割合50%以上などを総合判断(No.2603)
永年勤続表彰 おおむね10年以上の勤続者で、前回の表彰からおおむね5年以上の間隔があること。記念品・招待旅行等に限り、現金や換金性の高いものは課税(No.2591)
商品の値引販売 取得価額以上、かつ通常販売価額のおおむね70%以上。値引率が全員一律または地位・勤続年数に応じて合理的で、家事消費として通常の数量まで(No.2595)
研修費・資格取得費 業務遂行上の必要に基づくもの

Social Insurance and VAT

税と社会保険・消費税のズレ——非課税でも保険料はかかる

所得税の非課税枠に収まっていても、社会保険(健康保険・厚生年金)の「報酬」には通勤手当が全額算入されます。月2万円の通勤手当は所得税ゼロでも標準報酬月額を押し上げ、本人・会社双方の保険料を増やします(雇用保険の賃金にも算入)。食事や社宅の現物支給は、厚生労働大臣が都道府県別に定める「現物給与の価額」で報酬に算入され、所得税の非課税限度額とはまったく別の基準です。

  • 食事:所得税は「本人が食事の価額の1/2以上を負担し、会社負担が月7,500円以下」で非課税ですが、社会保険は「本人が厚生労働大臣の定める価額の2/3以上を負担」していれば報酬に算入しない、という別の基準です(東京の価額は月25,500円・1日850円)。分母も割合も違うため、所得税は非課税でも社会保険料はかかる組み合わせが普通に起きます。
  • 住宅は令和8年10月1日から算出方法が変わります。「1畳当たりの価額×居住用スペースの畳数」から「1㎡当たりの価額×総面積(別棟の物置・車庫と共用部分を除く)」へ(東京:2,830円/畳→1,330円/㎡)。同じ社宅でも報酬に算入される額が変わるため、10月以降の標準報酬月額への影響(随時改定の要否)を確認してください。食事の価額は令和8年4月1日に改定済みです。
  • 消費税:通勤手当は所得税の限度額を超えて給与課税された部分でも、通勤に通常必要と認められる範囲なら課税仕入れです(消費税法基本通達11-6-5)。逆に社宅は、会社が家主に払う家賃は非課税仕入れ(控除できない)、従業員から徴収する使用料は非課税売上げ。所得税・社会保険・消費税で扱いが三者三様——これが現物給与の実務の面倒さの正体です。
詳しく見る:消費税の処理でよくある漏れ(通勤手当・社宅・食事)

通勤手当:片道100kmのマイカー通勤者に月8万円を払う場合、所得税では66,400円まで非課税・13,600円が給与課税ですが、消費税では通勤に通常必要な範囲として8万円全額が課税仕入れになり得ます。給与課税した部分を「給与=不課税」で処理していると仕入税額控除の計上漏れです(国税庁 質疑応答事例「通勤手当、住居手当」)。

社宅:住宅の貸付けは非課税取引なので、家主への家賃は非課税仕入れ、従業員・役員から徴収する社宅使用料は非課税売上げです。徴収額を地代家賃のマイナスで相殺処理すると非課税売上げの計上が漏れ、課税売上割合が実際より高く出て仕入税額控除が過大になります。社宅を増やすほど課税売上割合が下がる構造も、制度設計時に知っておきたい点です(質疑応答事例「社宅に係る仕入税額控除」)。

食事:仕出し弁当の購入は課税仕入れ、従業員から徴収する食事代は課税売上げです。

▶ 社会保険料が月収別にいくらかかるかは社会保険料の早見表【令和8年度・都道府県別】、雇う側の総負担と採用手続は従業員を1人雇う費用はいくら?にまとめています。

元国税調査官の視点

現物給与は、税務調査で源泉所得税の論点になりやすい項目です。特徴は、調査の窓口になり、追徴の矢面に立つのが従業員ではなく源泉徴収義務者である会社だという点——源泉徴収漏れがあれば会社に不納付加算税・延滞税の問題が生じ、本税分を従業員から精算するのも実務上は難しいことが多い。役員への経済的利益なら、法人税側でも役員給与の損金算入に影響する可能性があります。調査の現場でよく見たのは、役員社宅に従業員用の50%ルールを使っているケースと、「食事手当」を現金で払って非課税だと思っているケース。金額の多寡より、現物か現金か・誰に対してか、で結論が変わる領域です。

FAQ

よくある質問

まかないは月いくらまで非課税ですか?
2026年4月支給分から、本人が食事の価額の半分以上を負担し、かつ会社負担が月7,500円(消費税等を除く)以下なら非課税です。昭和59年以来据え置かれていた3,500円から倍増しました。要件を1つでも外れると会社負担額の全額が給与課税になります。なお社会保険では別基準(本人負担が厚生労働大臣の定める価額の2/3以上)で判定します。
通勤手当は誰でも非課税ですか?
いいえ。電車・バスは合理的な経路の定期代等で月15万円まで、マイカー・自転車は片道距離に応じた限度額(月4,200円〜66,400円)までです。片道2km未満のマイカー通勤や徒歩通勤者への通勤手当は全額課税です。また、所得税で非課税でも社会保険料の計算には全額含まれます。
住宅手当と社宅では税金が違いますか?
違います。現金の住宅手当は全額給与課税ですが、会社が借り上げた社宅を貸与し、税務上の「賃貸料相当額」を基準とした本人負担を設定すれば、給与課税を避けることができます。必要な本人負担額は、従業員なら賃貸料相当額の50%以上、役員は住宅の規模や自社所有・借上げの別によって異なります。同じ会社負担額でも、現物(社宅)の方が手取りは大きくなります。
食事代を現金で渡しても非課税になりますか?
なりません。現金支給は深夜勤務者の夜食代(1食650円・税抜以下)を除き全額課税です。非課税にするには、会社が弁当や社食など食事そのものを用意して支給する形にする必要があります。
非課税の通勤手当は源泉徴収票に書きますか?
非課税限度額以内の通勤手当は源泉徴収票の「支払金額」に含めません。限度額を超えて給与課税した部分は含めます。令和7年分を改正前の限度額で計算していた場合は、年末調整の再計算とあわせて源泉徴収票の金額も確認してください。
非課税枠を超えて支給するとどうなりますか?
超過部分(食事は要件を外れると会社負担額の全額)が給与として源泉徴収の対象になります。処理を漏らすと、税務調査で会社が源泉徴収漏れ(不納付加算税・延滞税)を指摘されます。規程の金額が2026年改正前のままの会社は見直しをおすすめします。

▶ 従業員ではなく外部の個人に支払う報酬の源泉徴収は、源泉徴収が必要な報酬・料金 一覧【所法204条・判定表】で判定できます。

現物給与の非課税枠は、2026年の改正で使える幅が広がった項目があります。まかない・社宅・通勤手当をどう設計すれば、税金や社会保険料も踏まえて従業員の手取りと会社負担のバランスを改善できるか——給与規程・社宅規程の見直しは、川崎の元国税調査官の税理士が初回無料でご相談をお受けしています。

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この記事を書いた人

プロゴ税理士事務所 税理士。元国税調査官。国税(調査・相談2万件・審判実務)×民間(事業会社実務・PdM)の経験からの複眼的な視点が強み。

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