法人税の計算シミュレーター(令和8年度)

所得から、法人税・住民税・事業税をまとめて計算する

会社の所得(税引前の利益の目安)を入れると、法人税・地方法人税・防衛特別法人税・法人事業税・特別法人事業税・法人住民税を、国・都道府県・市区町村の納める先ごとに計算します。令和8年度の税率で、資本金1億円以下の中小法人が対象です。

元国税調査官の税理士が作成・監修

全国の中小法人の多くは、所在地に関係なく標準税率で同じ税額になります。法人住民税は、都道府県に納める道府県民税と市区町村に納める市町村民税に分けて表示します。東京23区は区の分も都がまとめて課税するので、法人都民税として1つにまとめて表示します。

万円

法人税の所得(税務上の加算・減算をした後の金額)です。調整の少ない会社なら、決算書の税引前当期純利益に近い金額になります。

万円

1か月未満は切り捨て(全体で1か月未満なら1か月)。事業年度の月数は1か月未満を切り上げるので、設立1期目は1か月ずれることがあります。

資本金等の額

均等割の区分に使います(資本金等の額と、資本金+資本準備金のうち大きいほう)。

従業者数

所在地

計算結果

法人税・住民税・事業税の合計

1,214,100円

所得に対する負担率 24.3%税引後の利益(目安) 3,785,900円

国(税務署)

827,200円

都道府県

291,900円

市区町村

95,000円

納める先ごとの内訳(令和8年度・標準税率)
税目と計算税額
国(税務署)に納める法人税の申告書(別表一・別表一次葉一)827,200円
法人税年800万円以下は15%、超える部分は23.2%750,000円
地方法人税法人税額×10.3%77,200円
防衛特別法人税(法人税額−500万円)×4%0円
都道府県(県税事務所)に納める第六号様式291,900円
法人事業税所得×3.5%・5.3%・7.0%の3段階193,000円
特別法人事業税標準税率の事業税額×37%71,400円
道府県民税 法人税割法人税額×1%7,500円
道府県民税 均等割資本金等の額で決まる年額20,000円
市区町村(市役所・区役所)に納める第二十号様式95,000円
市町村民税 法人税割法人税額×6%45,000円
市町村民税 均等割資本金等の額と従業者数で決まる年額50,000円
合計1,214,100円
決算で計上するときの仕訳の例

中間納付がない場合の決算整理の例です。金額はこのシミュレーターの合計です。

借方金額貸方金額
法人税、住民税及び事業税1,214,100未払法人税等1,214,100

中間納付をしている場合は、その額(仮払法人税等)を差し引いた残りを未払法人税等に計上します。法人事業税・特別法人事業税は、原則として申告書を提出した日の属する事業年度(通常は翌期)の損金になります。

計算の前提

  • 対象:資本金1億円以下の中小法人(普通法人)。所得金額(税務上の加算・減算をした後の金額)を入れて、その事業年度の法人税等を計算します。
  • 法人税:年800万円以下の部分は15%(中小法人の軽減税率の特例。令和9年3月31日までに開始する事業年度。所得が年10億円を超える事業年度は17%)、超える部分は23.2%。軽減税率は期末の資本金の額が1億円以下かどうかで判定します。地方法人税は法人税額の10.3%。
  • 防衛特別法人税:令和8年4月1日以後に開始する事業年度から、(法人税額−年500万円)×4%。かかるのは法人税額が年500万円を超える会社で、所得でおよそ2,440万円からです。税額がゼロでも防衛特別法人税の申告書(別表一次葉一)の提出が必要です。地方法人税と法人住民税の法人税割は、防衛特別法人税を含まない法人税額にかかります。
  • 法人事業税:所得のうち年400万円以下3.5%、年800万円以下5.3%、それを超える部分7.0%(標準税率)。特別法人事業税はその事業税額の37%。
  • 法人住民税:法人税割は法人税額の道府県民税1.0%+市町村民税6.0%(標準税率)。均等割は資本金等の額が1,000万円以下で従業者50人以下なら、道府県民税20,000円+市町村民税50,000円=年70,000円。1つの都道府県・市区町村に事務所がある会社を前提にしています。
  • 端数:課税標準は1,000円未満、税額は100円未満を切り捨て。税引後の利益は「所得−このページの合計」で出した目安です。

法人住民税の「県民税」と「市民税」——東京23区は都がまとめて課税

法人住民税は、都道府県に納める道府県民税と、市区町村に納める市町村民税の2つです。それぞれ、法人税額に税率を掛ける法人税割と、所得に関係なくかかる均等割があります。東京23区では、区が課税する市町村民税の分も都がまとめて「法人都民税」として課税するため、申告書も都税事務所に1通出せば足ります。税率を合計すると、中小法人の多くは標準税率の地域と同じ金額になります。

法人住民税・法人事業税の税率(令和8年度・資本金1億円以下)
区分標準税率(全国の多く)東京23区
法人税割道府県民税1.0%+市町村民税6.0%法人都民税7.0%(法人税額が年1,000万円を超えると10.4%)
均等割(資本金等1,000万円以下・50人以下)2万円+5万円=7万円7万円
均等割(資本金等1,000万円超1億円以下・50人以下)5万円+13万円=18万円18万円
均等割(従業者50人超)1,000万円以下 2万円+12万円=14万円/1億円以下 5万円+15万円=20万円14万円/20万円
法人事業税(所得割)3.5%・5.3%・7.0%同じ(所得が年2,500万円を超えると3.75%・5.665%・7.48%)
申告書都道府県へ第六号様式、市区町村へ第二十号様式都税事務所へ第六号様式

東京23区で所得3,000万円の場合は、法人事業税が超過税率になるため、標準税率の地域より年130,200円多くなります。ほかの道府県・市でも、資本金や所得、法人税額が一定の額を超える法人に超過税率を課していることがあります。所在地の「税率を入れる」で、その自治体の税率に置き換えて計算できます。

所得別の法人税等と負担率

所得に対する法人税等の負担率(標準税率・資本金1,000万円以下・12か月)20%24%28%32%36%100万500万1,000万1,500万2,000万2,500万3,000万所得(税引前の利益の目安)年400万円年800万円24.1%24.5%30.2%

所得400万円までは法人事業税と法人税が低い税率になり、負担率は24%前後。所得800万円を超える部分から法人税が23.2%、事業税が7.0%になり、負担率が上がっていく

所得別の法人税等(令和8年度・標準税率・資本金1,000万円以下・従業者50人以下・12か月・令和8年4月以後に開始)。金額は円
所得法人税等の合計負担率国都道府県市区町村
100万円293,80029.4%165,40069,40059,000
200万円517,80025.9%330,900118,90068,000
300万円741,60024.7%496,300168,30077,000
400万円965,60024.1%661,800217,80086,000
500万円1,214,10024.3%827,200291,90095,000
600万円1,462,70024.4%992,700366,000104,000
800万円1,959,80024.5%1,323,600514,200122,000
1,000万円2,695,70027.0%1,835,300710,600149,800
1,500万円4,535,90030.2%3,114,8001,201,700219,400
2,000万円6,376,10031.9%4,394,3001,692,800289,000
2,500万円8,222,00032.9%5,679,5002,183,900358,600
3,000万円10,108,60033.7%7,005,4002,675,000428,200

負担率は「このページの合計÷所得」で、均等割も含みます。所得が小さいうちは均等割の70,000円の重みで負担率が高く見え、所得400万円で24.1%、800万円で24.5%、1,500万円で30.2%です。

▶ 税目ごとの内訳(法人税・地方法人税・防衛特別法人税・事業税・住民税)を所得0円から1億円まで並べた表と実効税率は、法人税の早見表にまとめています。

設立1期目など、12か月に満たない事業年度は月割り

事業年度が12か月に満たないときは、法人税の年800万円、法人事業税の年400万円・年800万円の区分、防衛特別法人税の年500万円を月数で割り引きます。均等割は事務所を置いていた月数で月割りします(1か月未満は切り捨て)。事業年度の月数は1か月未満を切り上げるので、たとえば5月15日に設立して12月決算なら、事業年度は8か月、均等割は7か月です。たとえば所得800万円でも、7か月の事業年度なら軽減税率が使えるのは4,666,000円までで、合計は2,369,500円(12か月なら1,959,800円)です。法人成りの1期目は短くなりやすいので、月数を選んで計算してください。

赤字の年も均等割はかかる

所得がゼロや赤字でも、法人住民税の均等割はかかります。資本金等の額が1,000万円以下で従業者50人以下なら年70,000円です。青色申告書を提出した事業年度の欠損金は、その後も続けて確定申告書を出すなどの要件を満たせば、10年間(平成30年4月1日以後に開始した事業年度の欠損金)繰り越せます。資本金1億円以下の中小法人等は、翌期以降の所得の全額まで差し引けます。

別に確認が必要なもの(このシミュレーターの対象外)

  • 外形標準課税の対象法人。資本金1億円超の法人のほか、資本金1億円以下でも、前期に対象で資本金と資本剰余金の合計が10億円超の法人(令和7年4月1日以後に開始する事業年度から)、資本金と資本剰余金の合計が50億円超の法人などの100%子法人で、資本金と資本剰余金の合計が2億円超の法人(令和8年4月1日以後に開始する事業年度から)
  • 大法人(資本金5億円以上)の100%子法人など法人税の軽減税率が使えない法人、過去3年の平均所得が15億円を超える法人(適用除外事業者)、グループ通算制度
  • 資本金1,000万円以上で3つ以上の都道府県に事務所がある法人(事業税の軽減税率が使えない法人)、電気供給業・ガス供給業・保険業など収入金額で事業税を計算する法人
  • 複数の都道府県・市区町村に事務所がある法人(分割法人)、期中に事務所を別の自治体へ移した法人
  • 賃上げ促進税制などの税額控除、所得税額控除、中間申告・予定納税
  • 所得金額の計算(交際費・役員給与・減価償却などの加算・減算)。決算書の利益から所得を出すところは税理士が別表四で行います

よくある質問

計算結果の「国」「都道府県」「市区町村」は、何を表していますか?
税金を納める先ごとの合計です。国は税務署に納める法人税・地方法人税・防衛特別法人税、都道府県は都道府県税事務所に納める法人事業税・特別法人事業税・道府県民税、市区町村は市区町村に納める市町村民税(法人税割と均等割)です。申告書と納付書も納める先ごとに分かれるので、納税資金を準備するときの目安になります。「東京23区」を選ぶと「国(税務署)」と「都(都税事務所)」の2つになり、法人都民税の内訳に道府県民税相当・市町村民税相当の目安を添えます。税目ごとの金額を所得別に一覧で見るなら、法人税の早見表が使えます。
繰越欠損金はどう入れますか?
「所得金額」には繰越欠損金を差し引く前の所得を入れ、「繰越欠損金」の欄にはその事業年度に使える欠損金の額を入れます。中小法人は所得の全額まで差し引けるので、所得を上回る欠損金を入れると所得は0円になり、均等割だけが残ります。差し引けるのは青色申告書を提出した事業年度の欠損金で、平成30年4月1日以後に開始した事業年度の分は10年間繰り越せます。このシミュレーターでは、法人事業税も同じ所得で計算します。
超過課税をしている自治体の会社は、どう計算しますか?
「所在地」で「税率を入れる」を選ぶと、道府県民税と市町村民税の法人税割、法人事業税の3段階の税率、均等割の年額を入れる欄が出ます。資本金や法人税額で税率を分けている自治体が多いので、所在地の都道府県・市区町村の税率表で自社に当たる税率を確かめて入れてください。空欄の項目は標準税率で計算します。特別法人事業税は、超過税率の地域でも標準税率で計算した事業税額に37%を掛けます。東京23区だけに事務所がある会社は「東京23区」を選ぶと、都の超過税率に自動で切り替わります。
資本金等の額と従業者数は、どう選びますか?
どちらも均等割の区分に使い、事業年度の末日の現況で判定します。資本金等の額は、法人税法上の資本金等の額(無償増減資の調整後)と、資本金と資本準備金の合計額のうち大きいほうです。資本金が1,000万円以下でも、資本準備金と合わせて1,000万円を超えると「1,000万円超1億円以下」の区分になります。従業者数(50人以下か超か)は市町村民税の均等割に使います。法人税の年800万円以下の15%は、期末の資本金の額が1億円以下かどうかで判定する別の基準です。
設立1年目の法人税はどう計算しますか?
事業年度が12か月に満たないときは、法人税の軽減税率が使える年800万円や法人事業税の区分を月割りし、均等割も月割りで計算します。このシミュレーターでは「事業年度の月数」を選ぶと月割りで計算します。

出典・参考(2026年9月確認)

税額の目安がついたら、所得の計算(加算・減算)や納税資金の準備、役員報酬の決め方まで、元国税調査官の税理士がご一緒に整理します。初回相談は無料、オンラインでも承ります。